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目で見える?トコジラミの卵に関する雑学

               

               

市販の殺虫剤のほとんどに対して、多くの個体が耐性を持っているトコジラミ。専門知識なしには対処が難しいことから、害虫駆除業者の間では駆除至難害虫として知られています。

また殺虫剤が効きにくいことに加え、繁殖力が高いという点も、トコジラミが脅威である大きな理由。本記事では、被害を予防ないし最小限に留めるために知っておきたい、トコジラミの卵や繁殖力について解説していきます。

トコジラミが卵を産み付ける場所

トコジラミは高い繁殖力を誇りますが、どこにでも卵を産み付けるわけではありません。いくつか好みの場所があります。

マットレス

ベッドで就寝することの多い海外では、トコジラミが産卵場所にまず選ぶのはマットレスであると言われています。マットレスの下は、滅多に捲られることがなく、しかも宿主に近いからです。

また、人の匂いが染み付いていることも、トコジラミがマットレスに引き寄せられる理由の一つと考えられています。

家具

隠れ場所に困らない家具も、産卵場所として好まれます。接合部や足周り、本体と引き出しの隙間などは、格好のターゲットです。

また同じ理由から、ベッドサイドテーブルやクローゼット、食器棚などが繁殖場所に選ばれることも多いです。

カーテン・衣類

カーテンや衣類が産卵場所となるのは、ちょっと想像しづらいかもしれません。

確かに、窓が開け放たれ、風に吹かれることの多いカーテンや着ている衣類などに産卵されることは考えづらいです。ただ視線を遮ることが目的のカーテンや脱ぎっぱなしの衣服など、長時間まったく動きのない布類は、ひだが多いだけに隠れ場所にはぴったりです。

もちろん、脱ぎ散らかしていなくても、露出した場所にあればトコジラミのターゲットとなることは十分に考えられます。

ほかトコジラミに選ばれやすい場所

最近の研究では、トコジラミは水平よりも垂直を好むことがわかっています。

あくまで傾向ですが、床面にある障害物よりも、マットレスなど、高さのある障害物の方が、より高リスクと言えるでしょう。

また、黒と赤を好み、暗闇でもこれらの色を見分けていることが確認されています。

一方で、ノミやダニなどのように、直接宿主に寄生するリスクは小さいと考えられています。トコジラミは5ミリ前後と比較的大きく、寄生してもすぐに見つかってしまうというのがその理由です。

卵の見た目や大きさについて

トコジラミの卵は、乳白色で長さ1ミリ程度。大きめの塩粒くらいの大きさです。注視しないと難しいですが、肉眼でも確認することは可能です。

産み落とされる卵の数は、一日あたりに1〜5個前後。メスは単独で産卵することもあれば、集団で産卵することもあります。環境さえ整えば、生涯で500個以上もの卵を産む個体も珍しくありません。

気温や湿度にもよりますが、卵は生みつけられてから2週間ほどで孵化し、孵化直後から餌を食べ始めます。

そして5回の脱皮を経て、5週間ほどで成虫に成長。成虫の平均寿命は4〜5ヶ月ほどです。

トコジラミの卵に市販の殺虫剤は効くか

殺虫剤が効きにくいトコジラミですが、卵の状態では効果が見込めるのでしょうか。

結論から言えば、効果は限定的です。そもそもノミやダニといった、殺虫剤に耐性を持たない害虫であっても、卵を駆除するのは簡単ではありません。

遺伝的に耐性を獲得しつつあるトコジラミであれば、なおさらです。

もし、トコジラミの卵や抜け殻、血糞(インクを垂らしたような黒い点状のシミ)といった痕跡を見つけたら、自力で対策するのではなく、まず専門家に相談するようにしましょう。

信頼できる業者が周囲に見つからなければ、自治体の相談窓口に問い合わせてみるのも手です。

いずれにせよ、相応の準備や知識なしに、自力で対処しようとするのは禁物。下手に刺激してしまうと、効果がないどころか、他の場所への拡散を招いてしまうリスクがあります。

戸建てならまだしも、マンションや宿泊施設では甚大な経済的ダメージを負うことになりかねません。たかが害虫と考えず、くれぐれも慎重に対応されることをおすすめします。

トコジラミ対策について、詳しくは以下のページをご覧ください。
トコジラミの駆除・対策

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