犬・猫だけじゃない?人がノミに刺された時の症状とは?
犬や猫の体表に寄生して、その血を吸うノミ。ペットの健康面への影響も心配ですが、飼い主自身が被害にあってしまうことも少なくありません。
本ページでは、ノミに刺された場合に引き起こされる症状や、知っておきたい治療方法などについて解説していきたいと思います。
ノミに刺された場合に引き起こされる症状
ノミは、血を吸うために人を噛みます。その時に注入される唾液によってアレルギー反応が起こり、以下のような症状が引き起こされます。
- 直径1センチ程度の紅斑・丘疹
- 強いかゆみ
- 水膨れ
- 色素沈着
- 蕁麻疹
ノミの唾液によるアレルギー反応には、すぐに症状があらわれる即時型と、ある程度時間が経ってからあらわれる遅延型の2つがあります。
はじめて刺された段階では症状は出ず、二回目以降から遅延型反応があらわれるようになります。この間隔はダニに刺されるほどに縮まっていき、即時型反応に行き着いた後は、血を吸われてもアレルギー症状が出なくなります。
そのため年齢が高いほど、あるいは猫や犬を長く飼っている人ほど、症状は小さくなる傾向が。ただ、刺された回数のほか、体質によっても症状の出方は変わりますから、あくまで大まかな目安として踏まえておいてください。
また刺される場所ですが、ノミがジャンプできる範囲、足首から太ももまでのあたりに集中することが多いです。ノミが屋内にいる場合などは、腕や体を刺されることもあります。
飼い犬や飼い猫が刺されるとどうなるか
衛生環境が整ったことから、人に寄生するノミはほとんど見られなくなりました。人を刺すノミのほとんどは、ペット(主に猫)に寄生しているものです。
もちろん、ペットもノミに寄生されて平気というわけではありません。少なからず、以下のような症状に苦しめられています。
- 強いかゆみ
- アレルギー性皮膚炎
- 脱毛
- 貧血
強いかゆみや皮膚の荒れは人と共通していますが、犬・猫の場合はストレスで脱毛してしまったり、際限なく引っ掻いて出血してしまうことがあります。
また、体格が小さい子は、大量に寄生されると貧血を起こして弱ってしまうリスクも。
ノミが大発生しないうちに、適切な対応をすることが非常に大切なのです。
治療の基本は噛み跡を清潔に保つこと
ノミに刺された時に厄介なのは、強いかゆみです。患部を掻きむしってしまい、そこから二次感染を起こして化膿してしまうケースは、犬・猫、人を問わず起こります。
そのため、まず心がけたいのは、刺された場所を流水で綺麗に洗い、かゆみ止めを塗布することです。もし症状が軽ければ、保冷剤や氷などで冷やすだけでも、かゆみを抑えることができます。
ただ市販薬では、ノミによる強いかゆみを抑えられないことも少なくありません。
かゆくて耐えられない時や、その噛み跡がノミによるものか不明な時、発熱や嘔吐感を伴う時などは、速やかに皮膚科に掛かり、医師による診断を受けましょう。
処方される強い薬で治したほうが、短期間かつ綺麗に治せる確率が高いはずです。
原因を突き止め、再発を予防することも重要
屋外で偶発的にノミに噛まれた場合は、特に対策しなくても問題はありません。
しかし、犬や猫を飼っており、彼らがノミに寄生されている可能性がある場合は、原因に合わせた再発予防策を取る必要があります。
まず大切なのは、体を清潔に保つこと。体毛にノミを発見したら、なるべく早く動物病院に連れていき、獣医師による処置を受けましょう。
また動物病院では、ノミの卵が孵化したり、幼虫が成虫に変態したりするのを阻害する薬剤も取り扱われています。
獣医師の説明を受けた上でそうした薬剤を使用すれば、住み着いたノミを駆除することができるでしょう。
もし、ノミが大量に繁殖していたり、自力での駆除に不安があるような場合は、プロの害虫駆除業者に相談してみることをおすすめします。相談無料、という業者も多いですし、専門家の意見を聞くことで、少なからず不安は払拭されるはずです。