布団のノミを退治する効果的な方法とは?
布団に発生したノミを退治する方法として、天日干しがよく挙げられます。しかし、これは予防手段であって、すでに発生してしまったノミへの効果は限定的。
本ページでは、ノミの生態を踏まえながら、効果的な駆除方法を網羅的に紹介したいと思います。
布団のノミを退治する主な方法
以下が、布団で繁殖したノミを退治するための代表的な方法です。
殺虫剤
一口に殺虫剤と言っても、いくつか種類があります。布団を対象とするなら、速乾性の高いスプレータイプがおすすめ。細かい使い方は製品によってことなりますが、おおよそ20〜30センチの距離で5回前後プッシュしながら、満遍なく薬剤を塗布します。
部屋全体を対象とする燻蒸剤タイプと違い、ピンポイントで直接散布できるため、より効果的にノミを退治することができるでしょう。
スチームアイロン
もしスチームアイロンを持っているなら、その熱を利用することで効果的にノミを退治することができます。殺虫剤の場合、卵や蛹への効果は限定的ですが、蒸気の熱であればそれらをまとめて処理できるからです。
ただ注意したいのは、布団の素材によっては色落ちしたり、傷んでしまう可能性があるということ。シルクなどを使った高級布団にノミが繁殖している場合は、専門のクリーニング業者に依頼するのが良いでしょう。
布団乾燥機
スチームアイロンと同じく、加熱を利用してノミの根絶を考えるなら、布団乾燥機も有効です。
低くとも60度以上に設定し、1〜2時間しっかりと温めましょう。機種によっては、ダニ駆除用の加熱モードが搭載されているものもあります。
また、布団乾燥機が手元にない場合は、コインランドリーのガス乾燥機を利用するのも手です。70〜85度前後の温度で乾燥させる上、ドラムの回転と送風により死骸や糞もある程度除去することが可能です。
粘着シート
手軽な方法としては、粘着シートが挙げられます。コロコロで能動的に駆除していく方法と、捕虫器のように配置しておくタイプの製品を使う方法があります。
ただいずれも表面的なもので、そこまで高い効果は期待できません。予防的に習慣にするか、他の手段と組み合わせる補助的なものとして、考えておくと良いでしょう。
ノミを根本的に駆除するために押さえておきたいこと
ノミは、主に猫や犬に寄生して血を吸います。吸血後は24時間以内に交尾を行い、48時間以内に卵を産み始めます。個体差がありますが、多い場合は1日に50個もの卵が生みつけられることがあります。
卵が生みつけられるのは、主に犬や猫の体毛の中です。ただ卵は楕円形で表面がつるつるしているため、必ずしも体毛の中で卵が孵るとは限りません。ペットの移動範囲に落下し、周辺に落ちている食べカスや人のアカなどを食べて成長。布団や畳の中でサナギになり、やがて成虫となって人に飛びつく、という過程を辿ることも考えられるわけです。
そのためノミを完全に駆除するためには、こうした過程を踏まえて丁寧に対処していくことが重要です。
まずはペットをケア
前述の通り、ノミのほとんどは猫や犬に寄生して家の中に入り込みます。
そのため、まずはペットを動物病院に連れて行って、寄生しているノミを除去してもらうことが大切。また動物病院では、ノミ・ダニの予防薬を注射してもらうことをおすすめします。
もし注射に抵抗がある場合は、体表に塗布するタイプの駆虫薬や飲み薬などを処方してもらうことも可能です。
ペットがいない場合は庭や床下を調査
もしペットがいないのにノミが発生している場合は、庭や床下を調べてみましょう。ノミに寄生されたネズミなどの小動物が、巣を作っているかもしれません。
そこで個体数が増えすぎたり、ネズミが死亡したりした場合、寄生していたダニやノミが栄養源を求めて住宅に侵入してくる可能性が考えられます。
もし自身で床下や庭を調べるのが不安、という場合は、専門の害虫駆除業者に依頼して、駆除を含めて調査してもらうと良いでしょう。
ノミを発生させないための4つの予防策
ノミを含む害虫は、湿気が多く暗い環境を好みます。そこに食べカスや人のアカなどがあれば、住処として申し分ないでしょう。
害虫を駆除したあとは、そうした環境を作らないように心掛けることで、ノミの大繁殖を予防することができます。ちょっとした心掛けが、被害を未然に防ぎます。一度繁殖されている場合は特に用心して、予防を心掛けてみて下さい。
隙間や障害物をなるべく減らす
害虫は、布団以外にも、ベッドの隙間やソファの下、家具と壁の間など暗くて狭いところに生息します。害虫を発生させないためには、できるだけ家具などの物を減らして、害虫が好みそうな場所を作らないことが大切です。
とはいっても、生活する上で必要な物を全て排除するわけにはいきません。どうしても隙間ができてしまう場所には、こまめに掃除を行い、テープ型や置き型などの殺虫剤を設置しておくのがおすすめです。
整理整頓を心掛ける
当たり前のことですが、物が少なくすっきりと整理整頓されている家は、物が溢れてごちゃごちゃしている家よりも害虫が発生しにくいです。
物が多いと、どうしても害虫の隠れ家を作ってしまうことになるため、気がついたら大量に繁殖して手がつけられない状態になっていたということも少なくありません。
不要な物はすぐに処分して、すっきりと整理整頓された部屋を心がけましょう。特に物を押し込んでしまいがちなクローゼットや、キッチン・洗面所の収納なども注意が必要です。
掃除をこまめに行う
害虫は、チリや埃、食べかす、人間の垢や皮脂汚れなどを餌にします。つまり掃除をあまりせず汚れている家は、害虫からすると、たくさんのごちそうが手に入る最高の住処となるのです。
できれば毎日掃除機をかけ、チリや埃、食べかすを綺麗にしておくと良いでしょう。また、シーツやソファカバー、ラグなどの布製品はこまめに洗濯をして清潔に保つようにしてください。洗えないものは、粘着テープやスチームクリーナー、天日干しがおすすめです。
風通しの良い状態を保つ
ジメジメした環境を好みのが害虫の特徴。気温と湿度が高い夏に害虫が繁殖しやすいのはそのためです。
害虫が居心地の悪い環境を作るために、こまめな換気を行いましょう。寒い冬は窓を開けず暖房をつけっぱなしにしてしまう人が多いかもしれませんが、1日に2〜3回程度は、数分ずつでも窓を開けて湿気を逃してあげることをおすすめします。
また、湿気のこもりやすいクローゼットや脱衣所付近などは、こまめな換気と合わせて除湿剤を置いたり、除湿機を使って湿気を取り除くと安心です。
布団に発生しやすいノミ以外の害虫
実は、ノミ以外にも布団に発生しやすい害虫がいます。ここでは、代表的な2種類の害虫についてご紹介します。
ダニ
ダニは、家の中に発生する害虫の代表格ともいえる存在。ダニにもいくつか種類がありますが、布団やベッド、カーペットなどに生息しているのは、ヒョウダニという種類です。
主な繁殖時期は6月〜8月の暑い時期ですが、最近の住宅は気密性が高くジメジメしやすいため、時期を問わず対策が必要です。
布団に発生しやすいヒョウダニは、実は人を刺すことはありません。しかし、死骸や糞がアレルゲンとなり、皮膚が赤く腫れて痒みが起こる可能性があります。
ダニはノミと同じく熱に弱いため、天日干しや布団乾燥機など、熱を利用した対策が有効です。
トコジラミ
トコジラミは、別名南京虫とも呼ばれる害虫です。一時期、日本での被害は減っていたものの、海外との行き来をする人が増えたことから、被害を訴える人も増加しています。
ノミやダニと同じように、布団や家具の隙間、畳の裏などに生息します。刺されると赤い発疹が出て、激しい痒みに襲われたり、時には発熱などの症状が現れることも。
トコジラミの厄介なところは、殺虫剤が効かない場合があること。一度発生すると、自力で完全に駆除することは難しいのです。
布団に害虫が発生していると、他の場所に被害が及んでいる可能性も
ノミやダニ、トコジラミなどの害虫が布団に発生しているのを見つけた場合、布団や寝室だけでなく、他の場所にも被害が及んでいる可能性があります。
一部分は駆除できたとしても、他の場所に害虫が潜んでいればまたそこから被害が拡大してしまうこともあるため、家の中で害虫を見つけたら駆除業者への相談がおすすめです。
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