なぜゴミ屋敷があるか
物が溢れる時代、ゴミはどんどん処分していかなければ家の中からなくなりません。
しかし日本全国に、何らかの理由でゴミを屋内や庭に放置している「ゴミ屋敷」が増加しつつあります。
それにしても、なぜゴミ屋敷がこれほど沢山あるのでしょうか。実は、ゴミ屋敷は屋内で家主が居住しているために空き家以上に「危険な家屋」なのです。
日本のゴミ屋敷は増加傾向
「ゴミ屋敷」とは、「ゴミが大量に放置された建物、もしくは土地」のことです。
人が住んでいるにもかかわらず、貯め込んだゴミが屋外にまで積み重なり、悪臭とともに害虫の大きな発生源となっています。
近隣住民にとっては非常に困った事態になるゴミ屋敷は日本全国にあり、しかも増加傾向です。
ゴミ屋敷が増えている理由は様々に推測されますが、一つには住人の高齢化や引き籠り等の理由があります。
ごみの処分や片づけが出来なくなり、以前は普通の生活をしていた家がゴミ屋敷化してしまうという事が起きているのです。
ゴミ屋敷は害虫の発生要因
どのような理由であれ、ゴミ屋敷は害虫の大きな発生原因です。
ゴミ屋敷に住み着きやすい害虫・害獣としては以下の4種類が挙げられます。
1.ゴキブリ
2.蠅
3.蚊
4.ネズミ
ゴミ屋敷と同様、空き家も害虫が増えやすい環境ではありますがゴミ屋敷は屋内に人が居住しているために害虫の餌となる食べ物が多く、どんどん繁殖していくという悪循環に見舞われます。
またトコジラミ(南京虫)など人間の血液を餌とする害虫は人のいない空き家では繁殖しにくくても、ゴミ屋敷ではどんどん増える可能性が高いのです。
近隣のゴミ屋敷をなくす方法
では、自宅近くにゴミ屋敷がある場合はどうしたらいいでしょうか。
環境省の「平成29年度 「ごみ屋敷」に関する調査報告書」によれば、全国の82 市区町村にゴミ屋敷対策のための条例等があります。
条例等に従って行政機関が措置を行える事になっており、具体的には「ゴミ屋敷住人への助言及び指導」が最も多く実施済み。
ついで「勧告」や「調査」と続き、いずれも行政機関という第三者による指導及び勧告でゴミの撤去を行います。
また罰則が規定されている自治体では「立入調査を拒んだ場合、措置命令に違反した場合等に罰金、科料又は過料に処する」等が明記されています。
いずれにせよ近隣のゴミ屋敷を放置しておく事は劣悪な環境をさらに悪化させ、害虫や害獣のネズミなどの害獣が繁殖することになります。
速やかにゴミ屋敷の情報を民生委員や地域包括支援センターに伝え、自治体などからの支援、措置に繋げてもらうのが重要です。